長谷寺便り

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出展宝物紹介

A重要文化財 雨宝童子(うほうどうじ)立像
 室町時代



 雨宝童子立像は、長谷寺のご本尊様の左側(観音様からみて右側)に祀られている脇侍様です。正式名を金剛赤精善神雨宝童子といい、赤精童子・石精童子とも称します。初瀬山を守護する八大童子の一人で、八大龍王と共にご本尊の足元にある大磐石(だいばんじゃく)を守護しています。また、伊勢神宮のご神体、天照皇大神としても信仰されています。
 観音様の使者として長谷寺の霊験譚に度々登場し、苦悩する人を導いたり病気で苦しむ人を救済したりする一方で、素行の悪いものには容赦なく罰を与えるといった厳しさも持ち合わせています。
 お姿は、袍(ほう)という上衣の上にガイ≪衤偏に蓋≫襠衣(がいとうえ)を纏い、右手に宝棒、左手に宝珠を持っています。お像の内部には天文七年(1538)に大仏師運宗等が造立したとの墨書きがあり、現在のご本尊と同時期に造られたことがわかります。
 難陀龍王像と同様に、展覧会への出展は今回が初めてとなります。普段は離れたところからでしか拝観ができませんので、あべのハルカス美術館ではお近くから整った顔立ちや美しい色彩をお楽しみ下さい。

あべのハルカス美術館

出展宝物紹介

本年2月6日(土)より3月27日(日)にかけて、大阪のあべのハルカス美術館におきまして「長谷寺の名宝と十一面観音の信仰」展が開かれます。当ホームページでは、展覧会開催に先立ちまして、出展宝物を数回に分けてご紹介させていただきます。

@重要文化財 難陀龍王(なんだりゅうおう)立像
 鎌倉時代



 難陀龍王立像は、長谷寺のご本尊十一面観世音菩薩の右側(観音様からみて左側)に立つ脇侍様です。古来より龍は嵐や竜巻の象徴として強大な力を持つといわれますが、難陀龍王は数多くの龍を統率する八大龍王の筆頭として仏法を守護する存在です。長谷寺においては、観音様のお立ちになる大磐石(だいばんじゃく)と長谷寺山内を護る善龍王として、また春日大社のご神体である春日大明神としても信仰されています。
 そのお姿は、唐風の冠と衣服を身に付けて頭上に龍をいただき、両手には獣の形をした岩を載せた盤を捧げ持っています。またお像の内側に墨書銘があり、正和五年(1316)に大仏師舜慶等によって造立されたことがわかっています。
 難陀龍王像が展覧会に出展されるのは、今回が初めてとなります。しばしの間、長谷寺の頼もしい守護神が初瀬の山を離れる事は心寂しい思いが致しますが、皆様にはぜひこの機会にあべのハルカス美術館で立派なお姿をご覧頂き、ご縁を結んで頂ければ幸いです。

あべのハルカス美術館

謹みて新年を賀し申し上げます。

皆様の仕合わせが良いように、観音さまのお慈悲が垂れ給う事をお祈りいたします。

Let me express the greetings of the season.

All the best wishes for your future life and Kannon(Goddess of Mercy)

mercy is located in you.

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